平成31年(2019年)4月21日

 5月の第2日曜日は「母の日」です。今年は5月12日ということでしょう。
 ご承知のように1908年5月10日に米国フィラデルフィアの教会で女性が亡き母を追悼するため赤いカーネーションを配ったのが始まりとされ、現在では日本でも定着しました。
 このカーネーション、買えば結構高いのですが、1年経たないうちに枯らしてしまう人が多いのではないでしょうか。これを長生きさせ、ついでに挿し芽で増やせれば結構な話になると思います。
 2年前の2月に息子が結婚したのですが、その年の5月の母の日に妻が息子の嫁からカーネーションをもらいました(写真①)。我が家は息子が2人なので妻がカーネーションをもらうのは初めてです。

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 一応、息子の嫁にも花壇を作っていると言っているので枯らしては面目ありません。まずは一番上の化粧鉢を取りました。

 化粧鉢は販促用でこの先は意味がありません(写真②)。見ての通りこのままだと鉢が小さすぎて育ちません。すぐに植え替えることにしました。

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 鉢から株を抜くとこの通り、白い根がぐるぐると鉢の周りを回ったことが分かります(写真③)。この白い根は植え替えるときに適量を掻き取ります。

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 白い根を適宜掻き取り、8号鉢に植え替えました(写真④)。土は普通の土でいいようです。

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 さて、ここからが本領発揮です。植え替えの際に脇芽を掻き取り、挿し芽を試みます。用意するものは赤土玉(小粒)、発根促進剤の「メネデール」、カッター、ポットです(写真⑤)。普通の花の土には肥料が入っていて、これを使うと挿し芽が腐ります。そのため、肥料分の無い赤玉土を使うのです。

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 カッターで挿し芽の茎を斜めに切り、メネデール液に数時間入れて吸水させます。切るときは注意してできるだけ茎を痛めないようにします(写真⑥)。浸しておくのは1時間くらいとされますが半日くらいの方が良さそうです。

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 吸水の間にポットに赤玉土を詰め、上から水をかけた上で皿を置いてポットの底からも水を吸わせます。

 数時間後、割り箸で土に穴を開け、挿し芽を慎重に植えます。先端部を傷つけないようにしましょう(写真⑦)。

 こういうように挿し芽をした日を名札に書いておくと後の肥料やりや鉢上げの際に何かと便利です。なお、この土はバーミキュライトです。今は安価で汎用性のある赤玉土を使っています。

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 それから2年経ちました。左は最初にもらったもの、右はすぐに作った挿し芽から育ったカーネーションです(写真⑧)。

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 これは1年前に作った挿し芽です(写真⑨)。まあ、毎年カーネーションをもらうのなら何度も挿し芽苗を作る必要も無いでしょう。

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まとめ
 カーネーションをもらったらすぐに大きな鉢に植え替えましょう。カーネーション宿根草です。植え替えてちゃんと管理すれば何年も生きています。
 カーネーションの挿し芽も簡単にできます。基本は上に紹介したとおりですが、インターネットで色々情報を得られますから是非挑戦してください。
 送ってくれた嫁が家に来たときに、今も元気に花を付けているカーネーションとその挿し芽を見せたらきっと喜んでくれると思います。

 

 完